オンラインカジノとライセンス制度
オンラインカジノとライセンスとの関係
日本では「ライセンス」と聞いてもそれほど驚く事もないでしょうし、重要なものだという認識はあってもなんとなくすぐにとれるもののような感覚でいるのではないかと思います。
何か営業をするにしても申請さえすれば簡単に許可が出たり、厳しい審査なんてそうあるものではないというような気軽な感じが出ているような気がします。
しかしオンラインカジノのライセンスはどこででも取得できるわけでもなく、簡単に発行してもらえるものでもない、恐らく費用も決してバカにできないものでしょう。(ライセンスが認可される為の運営体制の準備費用も含め)
そしてオンラインカジノではライセンスが比較的重要視されていて、持っていればいいというものでもありませんがなければその時点で即「違法サイト」の烙印が押されてしまうのです。
オンラインカジノとライセンス制度の関連性はどのようになっているのか詳しく見て行きます。
オンラインカジノのライセンス発行国
オンラインカジノのライセンスは民間ではなく政府機関(国)が発行するもので、それだけでも責任が大きいものであると感じます。
そしてどこの国でも発行されているのではなく非常に限られた国や地域でしか取得する事ができません。
主要なオンラインカジノライセンス発行国
UKライセンス(イギリス)
ライセンスの信頼性が最も高いと言われるライセンスで審査も厳しいです。それだけに財務状況も良好で、事業者の広告手法についても厳しく言及されるという所まであり、株式上場しているような母体のしっかりしているオンラインカジノが取得していることが多い。
MGA(マルタ共和国)
UKライセンスより税制上のメリットがあるため、近年においては数多くのオンラインカジノがMGAを取得しています。その上MGAはUKライセンスの審査基準を受け継いでいるため、一般的にはMGAが優良ライセンスで信頼があると言われているのです。
Gibraltar(ジブラルタル)
ジブラルタルも優良ライセンスとして認識されています。ただし、日本マーケットに参入しているオンラインカジノの中ではほとんど見ることはなく、「ロトランド」ぐらいでしょうか。ただ、日本で見るか見ないかよりもジブラルタルの優良性に関しては間違いないでしょう。
Isle of Man(マン島)
マン島のライセンスも上記と比較して遜色のない優良性を保っています。国内で有名な所ではDORA麻雀がマン島のライセンスを取得しています。
Alderney(オルダニー島)
オルダニー島のライセンスはオンラインカジノ運営企業よりもゲーミングプロバイダーの取得が目立つようです。
KANAWAKE(カナダ・カナワキ)
カナワク地区と書かれているところもあります。取得はそれほど困難なライセンスではなく等級としては並クラスで、とびぬけて信頼性が高いライセンスというわけではありません。
しかし最終的には信頼性はオンラインカジノ運営企業が得るものであり、ライセンスだけが全てではないという事もできます。その証拠に人気の高いオンラインカジノでもカナワキのライセンスを取得しているところもあるからです。
PAGCOR(パグコー・フィリピン)
パグコーのライセンスはチョット特異で、フィリピンの大統領令により設立された民間企業が管理発行をするライセンスになります。
ファーストカガヤン・ライセンスからパグコーに切り替えられています。(ドゥテルテ大統領時代の内政で、ギャンブルをはじめ付属の運営ライセンスの更新が荒れてしまっていたための措置として動いた結果のようです。
キュラソー(オランダ)
MGAと並んで数多くのオンラインカジノが取得しているライセンスでしょう。歴史としては古い方ではありますが、審査基準的には決して厳しい方ではなく、いわゆる「玉石混在」の運営ライセンスという認識を持たれているところです。
しかしながら最近ではベラジョンカジノもインターカジノもキュラソーのライセンスに切り替えられているため、キュラソーだから悪いサイト、悪いサイトだからキュラソーという考え方ができなくなってしまっています。
審査基準が厳しいわけではない事から、それなりに取得できる可能性もあることからキュラソーライセンスのオンラインカジノに関しては運営履歴や過去のトラブルなどを含め判断していく必要性はありそうです。
ライセンスは重要だと最初に書きましたが、全てのライセンスが等しく平等に信頼性があるわけではないというのは仕方がない所なのかもわかりません。
オンラインカジノのライセンスを国が発行する理由
オンラインカジノのライセンスは政府機関もしくはそれに準ずる機関が発行していますが、それには理由があります。
カジノやギャンブルなどはあまりよくないところの資金源になったりしてしまう可能性があります、日本でも似たようなことがありますよね。それでもギャンブルは税収という点においては単純に禁止にしてしまえばいいと放っておけない部分もあるのです。
それを合法化して国がライセンスを発行することで怪しい賭博場でプレイしなくても、開かれた管轄内でも楽しむ事ができるようになっていったのです。
言ってみれば国のライセンス機関のライバルはマフィアで、信頼性のないマフィアの賭場がそうそう勝てるものでもないでしょう。
そのモデルでマフィアの締め出しに成功したのがイギリスだと言われています。
日本の公営ギャンブルと共通する所がある気がしますね。
オンラインカジノとライセンスの構造
プレイヤー
インターネットを介してゲームをプレイ・入金・出金
↓↑
プレイヤーにゲームの提供
オンラインカジノ
ライセンスの取得・プレイヤーの資金やデータ管理
↑↓
ライセンスの発行・運営状態の監視・プレイヤーの保護
ライセンス発行機関
上記のような構造を持つオンラインカジノは3つのうちどれが欠けても成り立たなくなってしまうのがわかります。
プレイヤーがいなければ経営は成り立ちませんし、オンラインカジノがなければプレイヤーは遊べないしライセンスも必要ありません。
ライセンスがなければオンラインカジノとプレイヤーとだけの関係になり、一個人のプレイヤーがオンラインカジノに太刀打ちできるはずもなく、やられ放題になってしまう可能性があります。
たとえどのようなライセンスであっても歯止めにはなっているでしょうし、最終的にはオンラインカジノの信頼性はライセンス+企業の倫理や道徳観に他なりません。
オンラインカジノのライセンス制度 まとめ
以上のような事から、ライセンスは必要なもので信頼性には値するもののそれだけでは不十分で、過去の運営状況やトラブルの履歴なども確認する必要はある。
決して手放しで信頼するのではなく最終的には個人が判断するしかないという事になるのでしょうか。
しかしながら、UK・MGA・ジブラルタルなどのライセンス取得サイトは、キュラソーやカナワキと比べても過去に信頼性を損ねる出来事は殆んどないという点においてはワンランク評価点が高いライセンスであるという判断もできます。
いくつかの角度からオンラインカジノサイトを見て判断するのは、どれだけライセンスが優秀であっても必要な事だと言えるでしょう。